
大毅 5回KOで復帰!!
2008年11月6日
1年1カ月ぶりの復帰戦に臨んだ亀田大毅が、アンヘル・レサゴ(メキシコ)を5回1分47秒KOで下した。5回に左ボディーで2度のダウンを奪う完勝で、392日ぶりのリングを白星で飾った。
強烈な左ボディーだった。5回1分過ぎ、中間距離から大毅の左が、レサゴの腹をえぐった。レサゴは苦悶の表情を浮かべたまらずダウン。右腹を押さえながら立ち上がったものの、再び大毅の左4連発がボディーを襲いダウン。レフリーがテンカウントをして試合終了。パワーの差をまざまざと見せつけた試合だった。
リング上には、一年前とは全く別人の大毅がいた。1回、軽くフットワークを使いながら様子を見ていった。これまでのガードを固めて突進するスタイルではなく、オールマイティータイプへの変貌。左ジャブで相手を突き放し、右フックをかぶせた。4回には顔面に左フックのダブルをたたき込み成長の跡をうかがわせた。そして5回、セコンドの兄・興毅から「倒せ」との合図でスイッチが入った。パンチの畳みかけも以前にも増して鋭かった。
試合終了後、リング上でファンに対してまず大毅は「ありがとうございました」と頭を下げた。そして「緊張した。徐々にリズムに乗って行けたけど、メキシカンは打たれ強い。強い選手でした」と率直な気持ちを語った。
控え室に戻った大毅は改めて試合を振り返った。「こんなに緊張したのはデビュー戦以来かな。ファンを見る余裕もなかった。足を使う練習をしてきたので、足を使おうと思った。相手が効いてたのは分かったけど、上じゃ倒れない。今日はもっと練習したかったけど、お兄ちゃんが倒せ言うから。勝つことが出来て良かったです。この一年間、俺の反則でファンに申し訳ないことをした、それなのにこれだけの人が試合を見に来てくれてうれしい」としみじみと語った。
次戦は12月8日を予定しており、対戦相手は未定。来年以降は日本人選手と対戦を計画しており、日本、東洋太平洋のランク入りを狙っていく。「来年は日本人とやると思う。でもこれは俺がお願いしてかなうものでもないから。一回負けてるので大きいことは言えないけど一戦一戦頑張ります」。1年1カ月ぶりにリングに戻ってきた浪速乃弁慶が、力強く復活の言葉を口にした。



