
大毅 判定負けも・・・
2009年10月8日
WBA世界フライ級タイトルマッチが6日、大阪市中央体育館で行われ、挑戦者・亀田大毅が、王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)に0―2の判定で敗れ、王座獲得に失敗した。大毅は、07年10月の世界初挑戦に続いて世界戦2敗目となった。
1回、大毅はガードを固めながら様子をうかがった。王者のパンチは大毅のガードを叩いたもので、決定打はなくお互いに静かな立ち上がりだった。 2回に入ると大毅は左ボディーを王者の脇腹に打ち込み、これに王者は右ボディーで応戦。左と右のボディーの打ち合いとなった。
3回は大毅が前に出て王者にプレッシャーをかけた。王者は下がりながら右ボディーを狙い打ち。ただこれもガードの上からで、派手な打撃音の割に効果的なパンチではなかった。
5回、徐々に疲れが見え始めた王者に大毅が襲いかかった。連打を王者の顔面に打ち込みポイントを奪取。続く6回も大毅の連打が冴え、王者にダメージを与えた。
中盤を過ぎると、王者のクリンチが次第に増え、1発パンチを出すごとに大毅に寄りかかりクリンチを繰り返した。またクリンチ際の後頭部への反則打も目立つようになり、レフリーから注意を与えられる場面も増える一方だった。
拮抗した内容で迎えた11回と12回は、大毅が支配。完全にスタミナが切れた王者はポイントアウト作戦に切り替え、省エネボクシングに徹した。大毅の猛攻で試合は幕を閉じ、勝負は判定へともつれ込んだ。
読み上げられた採点は、1人のジャッジが114―114のドロー。残る2人が115―113の2ポイント差で王者を支持。大毅有利かと思われた採点は2―0で王者の手が上がった。
試合後、会見を行った大毅は「俺がいかれんかったということ。正直100出せたかと言われたら出せなかった。でも俺の出来ることはやったと思う。しかたないですね」と目を真っ赤にさせうなだれた。
また、採点に関しては「僕が言うことはないですね」と多くを語らなかった。今後については「俺には家族もおるし、ボクシングしかないし」と語り、大粒の涙を流した。
この日の判定結果に亀田ジムはWBAに異議を申し立て、試合ビデオと文書をWBAに提出し、再戦を要求することになった。年内の再戦を要望しており、WBAからの認可が下りれば、直接の再戦が実現する。



