
大毅 世界チャンピオン!
2010年2月8日
WBA世界フライ級タイトルマッチが7日、神戸ワールド記念ホールで行わ
れ、挑戦者・亀田大毅が、王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)を3
―0の判定で破り新王者となった。WBC世界フライ級王者・亀田興毅に続い
て世界王座を獲得し、日本ボクシング初の兄弟世界王者の偉業達成となった。
昨年10月以来のリマッチとなった今試合、大毅のボクシングスタイルに変
化があった。序盤、距離を取って左ジャブを放った。前回の反省から確実にポ
イントを取る戦略で、大毅は戦略通り試合を進めた。中盤に入ってからは、左
フック、左ボディーのコンビネーションが決まりだし、デンカオセーンのスタ
ミナを奪っていった。6回にはホールディングでレフリーがデンカオセーンに
減点を課した。
終盤に入ると、デンカオセーンのスタミナ切れが顕著になり、クリンチも比
例して増えていく一方だった。再三の注意にも一向にクリンチをやめないデン
カオセーンに対し、レフリーは11回に再び減点を課した。最終12回は、両
者頭を付けての打ち合いとなったが、スタミナで勝る大毅が打ち勝ち、勝利を
決定付けた。採点は2人のジャッジが116―110で大毅を支持。もう一人
は114―112だった。
リング上で兄・興毅と喜びを分かち合った大毅は「あんなことがあって(0
7年10月の世界戦での反則)家族には迷惑をかけた。でも家族、それに大勢
の人が俺を支えてくれた。大勢の人に応援してもらい、愛された俺は幸せで
す」と涙した。
日本ボクシング初の兄弟世界王者に関しては「まだ実感が沸きません。それ
に俺は全然強くない。まだまだですから」と語り、「でも強いチャンピオンに
勝ったのはうれしい。俺は兄弟の中で一番センスがないと言われてきたし、2
回も世界戦で負けてるからこれで負けたらもう亀田家にはおられへんと思って
た。そのプレッシャーに勝つことが出来てうれしい」と素直に喜びを表現し
た。


